給与所得を計算してみよう!給与所得控除・所得金額調整控除とは?

税金

みなさん、こんにちは!

えみしんチャンネルを運営するえみしんです(^^♪

今回は「給与所得を計算してみようというテーマで解説します!

多くの方はお給料をもらって生活していると思いますが、お給料から給与所得を計算できる人は少ないのではないでしょうか??

この記事を読んでいただければ、ご自分のお給料から、税金を計算するために必要な「給与所得」を算出することができるようになります🌝

スポンサーリンク

給与所得とは

会社などにお勤めの方が支払いを受ける給料・賃金・賞与など(パート・アルバイトによる収入も
含む)を給与収入といいます。

給与収入は、税金や社会保険料などが差引かれる前の金額で、いわゆる額面の金額です。

その給与収入から「給与所得控除額(他の所得でいう経費分)」と「特定支出控除の特例」を差引いた金額を給与所得といいます。

給与収入-給与所得控除-特定支出控除の特例=給与所得

給与以外の所得については、こちらの記事で紹介しています🌝
この収入ってどんな所得?全部で何種類あるの? | えみしんチャンネル

スポンサーリンク

給与所得控除

給与所得控除とは、サラリーマン・パート・アルバイトの方が受け取っている給与に対して適用される経費のようなものです。

自営業の方は、売上(収入)に必要なものを経費として差引き、残りを所得としています。

しかし、給与所得者には経費がありませんので、代わりに「給与所得控除」を適用しています。

給与所得控除は、収入に応じて計算式がありますので、確認していきましょう!

給与所得控除は、以下の表から算出することができます🌝

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,625,000円まで550,000円
1,625,001円~1,800,000円収入金額×40%-100,000円
1,800,001円~3,600,000円収入金額×30%+80,000円
3,600,001円~6,600,000円収入金額×20%+440,000円
6,600,001円~8,500,000円収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円~1,950,000円(上限)
出典:No.1410 給与所得控除|国税庁 (nta.go.jp)

このように、収入に応じて給与所得控除額が決まってしまいます。

それでは、以下の例をみながら給与所得を算出してみましょう!

例①:給与収入120万円の場合

120万円(給与収入)-55万円(給与所得控除)=65万円(給与所得)

例②:給与収入600万円の場合

給与所得控除=600万円(給与収入)×20%+44万円=164万円
600万円(給与収入)-164万円(給与所得控除)=436万円(給与所得)

このように、給与収入から計算で給与所得を求めることができます🌝

スポンサーリンク

所得金額調整控除

続いて、所得金額調整控除について解説したいと思います🌝

所得金額調整控除とは、限られた条件に該当した場合のみ、算出された給与所得からさらに控除できる制度です。

簡単にいうと、条件にあえば少しだけ給与所得を下げることができるものです。

所得金額調整控除は、以下のように2つのパターンがあります。

1.給与等の収入金額が850万円を超え、次の①~③に該当する場合

①本人が特別障害者に該当する
②年齢が23歳未満の扶養親族がいる
③特別障害者である同一生計配偶者もしくは扶養親族がいる

これらのいずれかに該当する場合、以下の計算式で所得金額調整控除を求めます。

所得金額調整控除=給与等の収入額(最大1,000万円まで)-850万円)×10%

例:給与収入1,000万円で、23歳未満の扶養親族がいる場合

はじめに、給与収入から給与所得を求めます。
1,000万円(給与収入)-195万円(給与所得控除)=805万円(給与所得)

次に、所得金額調整控除を計算します。

今回の例では給与収入850万円を超えており、②に該当していますので、以下のようになります。
所得金額調整控除=(1,000万円-850万円)×10%=15万円

最後に、給与所得控除後の金額から所得金額調整控除の金額を差引いた金額が、給与所得となります。
805万円(所得金額調整控除適用前)-15万円(所得金額調整控除)=790万円(給与所得)

2.給与所得控除後の給与等の金額及び公的年金に係る雑所得の金額があり、その合計が10万円を超えている場合

これは、給与と年金の両方をもらっている人ことが前提条件です。

そのうえで、以下の計算式に該当していた場合、所得金額調整控除を適用することができます。

所得金額調整控除額=(給与所得控除後の給与等の金額(最大10万円)+公的年金等に係る雑所得の金額(最大10万円)-10万円

計算式だけ見てもイメージがつかないと思いますので、以下を例に計算してみましょう🌝

例:給与所得控除後の給与所得が200万円あり、公的年金に係る雑所得が5万円ある場合

所得金額調整控除=(10万円+5万円)-10万円=5万円

つまり、給与所得200万円から5万円を引いた195万円が最終的な給与所得となります。

なお、パターン1の控除がある場合は、1の控除後の金額からパターン2の控除を適用します。

スポンサーリンク

特定支出控除の特例

特定支出控除は、給与所得控除額の1/2を特定支出の合計が超えた場合、その超える部分を給与所得控除後の金額から差引くことができる制度です。

特定支出とは、以下のものが該当します。なお、給与の支払者の証明が必要となります。

①通勤費
②転居費(転任に伴うもの)
③研修費
④資格取得費(弁護士、公認会計士、税理士など)
⑤帰宅旅費(単身赴任に伴うもの)
⑥勤務必要経費(図書費、衣服費、交際費など)
※勤務必要経費の上限は65万円です。
⑦職務上の旅費

これらのものが特定支出が該当します。

もちろん、会社等が負担している場合、これらのものは適用することはできません。

それでは、今回も例をみていきましょう🌝

例:給与収入300万円、特定支出60万円の場合

はじめに、給与所得控除額を求めます。
(300万円×30%+8万円)=98万円(給与所得控除額)

次に、特定支出控除を適用する前の給与所得を求めます。
300万円(給与収入)-98万円(給与所得控除)=202万円(給与所得)

次に給与所得98万円に1/2を掛けます。
98万円×1/2=49万円

今回、特定支出は60万円でしたので、60万円から49万円を引いた11万円を給与所得から差引くことができます。

最終的な給与所得は、202万円-11万円=191万円となります。

なお、計算するとわかるとおり、特定支出控除を適用できる場合は、稀なケースだと思います。

金額が大きくなる通勤費や旅費などは、そもそも会社が負担してくれることが多いですからね。

こんな制度があるんだ!という程度の認識で良いと思います🌝

スポンサーリンク

まとめ

今回は「給与所得を計算してみようというテーマで解説しました🌝

改めてこの記事のポイントをおさらいしましょう!

ポイント
①給与収入から給与所得控除等を差引いた金額を給与所得という
②給与所得控除額は、収入に応じて計算式で決まっている
③一部の方は、所得金額調整控除や特定支出控除で給与所得を低くすることができる

今回はこれらのポイントをおさえておけば大丈夫です(^^)/

日本にいる多くの方が給与所得者ですので、ぜひ自分のお給料から給与所得を計算してみてください!

繰り返しになりますが、税金を計算するためには所得を把握することが大切ですからね!

これからも一緒に学んでいきましょう!

この記事が少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです(^^)/

本日もありがとうございました🌝

コメント

タイトルとURLをコピーしました