みなさん、こんにちは!
えみしんチャンネルを運営するえみしんです!
今回は「この収入ってどんな所得?」というテーマで解説します。
みなさんは、所得の種類をいくつ思い浮かべることができますか??
サラリーマンの方は「給与所得」、自営業の方は「事業所得」を思つくかもしれませんね!
しかし、それ以外にも所得というのは様々なものがあります。
今回はそれらの所得や、まだ紹介していない所得も含めて、みなさんにイメージしていただけるよう、なるべくわかりやすく解説したいと思います🌝
所得って全部で何種類?
おさらいですが、「所得」というのは「収入」から「経費」を差し引いた残りのことでしたよね。
詳細はこちらの記事をご確認ください。
収入と所得の違いってなに? | えみしんチャンネル
そして所得は、収入の性質から「10種類」に分類されています。
所得の種類 | 内容 |
①利子所得 | 預貯金や公社債の利子など (例)銀行預金の利息 |
②配当所得 | (例)株の配当金 |
③不動産所得 | 土地や建物などの貸し付けによる所得 (例)所持しているアパートの家賃収入 |
④事業所得 | (例)個人事業主として働いており、本業の収入から経費を引いた利益 |
⑤給与所得 | 勤務先から受け取る給与・賞与 (例)会社員やアルバイトスタッフが会社からもらう月給やボーナス |
⑥退職所得 | 退職によって勤務先から受け取る退職手当など (例)会社を辞めるときにもらう退職金 |
⑦山林所得 | 山林を伐採したものなどを譲渡した場合に生ずる所得 (例)所有している山林を売ったときの利益 |
⑧譲渡所得 | 土地・建物・株式など、資産の譲渡による所得 (例)土地や株式を譲渡して得た利益 |
⑨一時所得 | 上記①~⑧にあてはまらない、一時的な所得 (例)宝くじや福引等の懸賞金・生命保険の返戻金 |
⑩雑所得 | 上記①~⑨にあてはまらない所得 (例)講演料・印税・仮想通貨・公的年金等の収入 |
あまり馴染みのない所得もあるかと思いますが、順番に確認していきましょう🌝
所得の詳細
それでは各所得について、簡単に解説してきます!
①利子所得
「利子所得」というのは、預金等の利子から生じる所得です。
みなさんも銀行にお金を預けていると、利息がもらえたりしますよね。
この利息というのも所得とみなされます。
「あれ?でも銀行からもらう利息について申告したことない!」って心配されるかもしれませんが、安心してください。
利息というのは、基本的に私たち一般の方が受け取る前に、金融機関が税金を引いているんです。
利子所得の場合、「源泉分離課税」として20.315%(所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収されているので、確定申告の必要はありません。
なお、分離課税とは、総合課税と異なり他の所得と合算せず、それぞれの所得ごとに定められた税率で課税することを言います。
源泉分離課税とは、金融機関などがそれぞれの所得に応じて事前に税金を徴収することを言います。
そのため、確定申告して自分で税金を納める必要はありません。
一方、源泉分離課税されていない利息もあります。たとえば
・公社債の預貯金の利子
・金銭信託・貸付信託の収益の分配金
・公社債投資信託の収益の分配金
といったものです。このような利子所得は受け取る前に税金が引かれていませんので、自分で確定申告して税金を納める必要があります。
②配当所得
「配当所得」とは、株や投資信託によって受け取る配当金や分配金により生じる所得です。
株主や出資者が法人から受ける剰余金の配当や、投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く。)の収益の分配などです。
配当所得はとても複雑で、受け取る配当によって確定申告する必要があるのか否かが変わってきます。
基本的に多くの方は、証券会社で「源泉徴収あり」の特定口座で株を購入していると思います。
この場合、受け取る配当所得にかかる税金は、証券会社が事前に源泉分離課税として所得税15.315%、住民税5%を引いていますので、自分で確定申告する必要がありません。
一方、上場していない会社の配当や、株式等の譲渡所得と損益通算したい場合は確定申告する必要があります。
③不動産所得
「不動産所得」とは、土地や建物、不動産の上に存する権利、船舶、 航空機などの貸付けから生じる所得です。
簡単に言うと、アパートなどを所有していた時に発生する家賃収入などが該当します。
不動産を売ったときに生じた所得は「譲渡所得」に該当するので、注意が必要です。
④事業所得
「事業所得」とは、その名の通り事業を行うことによって生じた所得です。
一般的には、個人事業主の方が主に得る収入は、この「事業所得」に該当します。
また、事業所得は「営業等所得」と「農業等所得」に分かれます。
営業等所得
・卸売業、小売業、飲食店業、製造業、 建設業、金融業、運輸業、修理業、 サービス業など
・医師、弁護士、作家、俳優、職業野球選手、外交員、大工などの自由職業
・漁業などの事業 など
農業等所得
・農産物の生産、果樹などの栽培
・養蚕、農家が兼営する家畜・家きんの飼育
・酪農品の生産 など
⑤給与所得
「給与所得」とは、お給料や賞与で生じる所得です。公務員・会社員・パート・アルバイト等のお給料が給与所得に該当します。
給与収入ー給与所得控除=給与所得
という計算をして給与所得を求めます。
会社からもらった給与やボーナスがそのまま所得になる訳ではありませんので、覚えておきましょう。
⑥退職所得
「退職所得」とは、簡単にいうと退職金で得た所得です。
退職手当、退職金、退職功労金、退職一時金など、名称は関係ありません。
退職したときにもらったお金は退職所得に該当するという理解で良いでしょう!
退職金も基本的に「源泉分離課税」といって、受け取る前に税金が引かれているはずです。
詳細は、こちらの記事をご覧ください。
退職金に住民税はかかる?計算方法などをわかりやすく解説! | えみしんチャンネル
⑦山林所得
「山林所得」とは、5年以上所有している山林の伐採や譲渡によって得た収入から生じる所得です。
分離課税ですので、他の所得と切り離して個別に税金を計算します。
山林は樹木の育成に時間もかかり、管理も大変ですので、他の税率よりも低くなっているためです。
また、山林所得が赤字になった場合、「事業所得」、「不動産所得」、「譲渡所得」の黒字と相殺(損益通算)できることが大きな特徴です。
なお、所有して5年以内の場合は、「事業所得」または「雑所得」になります。
⑧譲渡所得
「譲渡所得」とは、自分の資産を誰かに譲渡して得た所得です。
土地、建物、ゴルフ会員権、船舶、機械、特許権、 漁業権、骨とう、貴金属などの譲渡
そして、資産を取得してから譲渡するまでの保有期間で短期・長期に分かれます。
短期 | 保有期間が5年以内の資産の譲渡 |
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長期 | 保有期間が5年を超える資産の譲渡 |
短期の場合は投資的な目的で購入されたとみなされ、長期に比べると税率が高くなります。
土地や建物、借地権、株式等の譲渡から生じる所得は分離課税となり、他の所得とは別に税金を計算します。
それ以外の譲渡所得は、総合課税となりますので覚えておきましょう!
⑨一時所得
「一時所得」とは、臨時、偶発的なもので対価性のない所得を言います。
・賞金や懸賞当せん金、競馬や競輪の払戻金
・生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金
上記の収入はお給料のように決まってあるものではなく、あるタイミングで一時的に発生する所得ですよね。
こういった突発的な所得は一時所得となります。
⑩雑所得
「雑所得」とは、上記①~⑨のどれにも当てはまらない所得をいいます。
この雑所得は大きく「公的年金等」の収入、「業務」の収入、「その他」の収入に分かれます。
公的年金等
その名の通り公的年金等に当てはまる所得です。
国民年金、厚生年金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、一 定の外国年金 など
業務
事業所得には該当する規模ではないが、業務として得た所得です。
原稿料、講演料、印税、放送出演料、副業収入など
その他
9種類の所得でもなく、公的年金にも当てはまらない所得です。
貸金の利子、仮想通貨の売買益、生命保険の年金(個人年金保険)、互助年金 など
まとめ
今回は「この収入ってどんな所得?」というテーマで解説しました🌝
改めてポイントをおさらいしましょう!
ポイント
①所得とは、収入から経費を差し引いた残りである
②所得は、収入の性質から10種類に分類されている
今回は、あくまで所得の種類をざっくりと紹介しました。
税金の計算をするうえでは、所得の種類を正しく理解することが第一歩ですからね!
今後は、それぞれの所得について、詳細に紹介していきたいと思います(^^)/
本日もありがとうございました!
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